前編となる #退勤後チャレンジ編 こちらを読まれることをお勧めしたい。
時刻は19時55分。@共和駅
ライブはとっくに始まっている。
そんなことは知っている。問題はそこじゃない。
最低でもこの4つが自分の課題であった。
笠寺の駅へ向かうホームのベンチに座った時になんだか一息ついてしまった。
焦りはもうすでになくなっていた。
電車を間違えてしまった自分に興醒めした部分もあるが、思い通り真っ直ぐに上手くいかないこの状況がとっても楽しかった。まさかこんな展開になるとは思ってもいなかった。今までの一人旅なども行き当たりばったりでなんとかうまくやってこれていたから、こんな失敗が経験になることが嬉しかった。もはや武勇伝卍だと思おう。(?)
しかし、1分でも早くPerfumeに会いたいことは事実だ。慣れ親しんだ友達との集まりに向かうような安心感がさらに焦りを忘れさせる。自分の弱み、ルーズな部分をPerfumeになら見せられる。自分にとってPerfumeはそんな存在だったりするんだなって思った。甘えちゃってごめん。そんな自分も受け止めてくれるPerfumeに感謝。いつもありがとう。今日だけは許してね。
笠寺に確実に止まる普通電車がホームに到着した。
20時4分 電車は名古屋…いや、笠寺に向けてフルパワーで走り出した。
道中Perfumeに連絡することを忘れていたことをやっと思い出した。不躾な自分にスタンプで返信をくれるPerfume。ありがとう。今向かってます。
次は 笠寺
さあもう直ぐ。電車は10分程度で着いた。
ドアが開き階段を駆ける自分。
帰り道のサラリーマンたちを避けながら駅を駆ける。さっきまでの焦りは、高まる気持ちに変わっていた。1秒でも早く会いたい。その気持ちがもう抑えられない。
駅を出てガイシホールを背に、200mほどファミリーマート笠寺駅前店に駆ける。駅からダッシュだ。苦しい。リュックを背負って全力疾走はきついって。
そ し て! お馴染みの入店音とFPチャームの音色を轟かせながら
店内入って直ぐのマルチコピー機をめがけ到着!!!!
しかしここで事件は起きた。
マルチコピー機の画面がクロネコヤマトのページの操作画面のままだった。
コンビニあるあるね。
誰か無操作のままだったのね。おけおけ。もー消してけよ。ったく。
なんて瞬時に思いながら脊髄反射で画面右上のやめるボタンを押す。
押す。
…やめるボタンを押す
OKボタンを押してみる。
・・・・・やめるボタンを押す。
バグってやがるのか? うそだろ ここにきて 嘘だろ!?
壊れない程度の力で画面を乱打した。もはやパニックだ。
しかし冷静な自分はこの一部始終を動画に収めていた。
そして店員さんを呼ぶべくレジカウンターへ。
あいにく接客中であり、待ちそうだったのでおにぎりコーナーの前へ。するとアジア系の外国人スタッフの方(仮名リディさん)がいた。
躊躇せず「すみません・・・マルチコピー機が変で・・・見てもらえますか」と確認を依頼した。
するとリディさん(仮名)は満面の笑みでこう答えた
「あ〜ね☺️ あけてみたけど なにもへんじがでてこないので☺️」
ゑ?
知ってたんかい!!!!!
心の中のノブやら海パーン!!!の打ち上げ花火を見た後のあ〜ちゃんのようなツッコミが乱立した。
え・・・再起動してもだめ・・・・?
リディ(仮名)さんは汗だくの息の上がった男に微笑みながらこう告げた。
「ファミマト(ファミリーマート)はこのへんもいっぱいありますので☺️ だいじょぶですか?(汗やら息が上がっていることやらライブの開演時間は一時間を過ぎていることなども含めた心配)」
近いですか!?
食い気味に聞いてくる汗だく息切れPerfume男に対してリディさん(仮名)はやさしく丁寧に窓の外を指差し、わずかに見えるファミリーマートの緑の看板を指さした。600m程度だろうか。
ありがとうございました!!!!!!!!!
そう言い逃げるように汗だく息切れPerfume男はそのファミマ目指して走り出した。
もはや迷う暇はない。走るしかない。
【モバイル端末でご覧の方はここからゆっくりと走れ!をBGMに以下の文章をお読みください。】【そしておかえりなさい!さっきのところに戻って続きをお読みいただけたら幸いです!】
歩道橋を駆け上る。駆け下りる。駆ける。
限界だ。あと200m…!!!!
俺の足!!!!耐えろ!!!!いけ!!!!
ファミリーマート柵下町店が見えてきた!!!!!
店舗に駆け込む俺。
お馴染みの入店音をかき消すほど激しく上がった息、FPチャームの弾ける音。
マルチコピー機は正常です!!!!!
正確に。確実に。受け取り番号を入力。
帰宅ラッシュのサラリーマンたちが缶ビールなどを手に持ってレジへ並んでいる。二人。
こっちを見るな・・・・はずかしいから。
そして引換券を店員さんへ手渡し、今日のチケットをそのまま受け取り、手に握り締めて店舗を先ほどよりも激しく飛び出す。
もうこの頃には脳内のアドレナリンが汗とともに止まらない。
足の痛みや疲れを忘れ、コンマ何秒でも早く会場入りをしなければならない。
来た道を走る。
信号は無慈悲にも立ちはだかる。息を整える時間すら惜しい。
駅を抜けて、ガイシホールにつながる連絡歩道橋。右奥にガイシホールが見える。
わずかに聞こえる音漏れ。
もうすぐ・・・・!自分の足を加速させる。とにかく汗がひどい。
そして直ぐに入り口に着く。
(リンク内の走れをBGMにしてたらここで止めてくださいね!!)
開演後の会場の周りには派遣のスタッフらしき方、スタッフTをお召しになったスタッフさんがスタンバイしている。
パイプ椅子に座って音漏れをBGMに俺らの退場を待ちながら喋っているスタッフさんのもとに、リュックを背負いチケットを握り締めながら、汗まみれの息をあげた20代Perfumeファンの男が駆けてくる恐怖。想像しただけでもおぞましい。
すいま・・・せん。おねがいします。
蚊の鳴くような声で男は女性派遣スタッフさんに握り締めた当日券を渡す。
後ろからスタッフTの男性がチケット拝見しますね。といい俺のチケットを見る。
そして、無線で連絡を始め、当日券の発券の手続きをしていただく。
「やばい汗まみれの限界オタク一人来ました、どうしますか、警察に通報しときますか?」
そんなことは言っていないはずだ。
しかし!自分の熱量があまりにも、この場の雰囲気に似合わない。壁を何枚か隔てればこの熱量で満たされた空間が確かにそこにはあるはずなのに!!!!
もう一人の派遣スタッフらしき女性がマニュアル通りの対応で、息も整わぬ汗まみれの限界異常Perfumeファンに非接触体温計をかざす。
「手首で体温計りますね☺️」
「え、だいじょぶかな。汗が。照」
「はは☺️ ピ。」
体温は36.7度だった。本気か。
そして奥からチケット担当のスタッフさんが、当日券とメモリアルチケットを手に俺のもとに来てくれた。
「こちらですどうぞ〜。・・・・・・大丈夫ですか?😅」
何が大丈夫でだいじょばないのかもう俺にはわからない。ただ、ライブ開演から一時間以上遅刻してくるのは普通じゃないのかもしれない。そして息も上がり、尋常じゃない汗。その様子を見て心配してくださったのだろう。
音漏れがより濃く聞こえる。もうそこだ。夢の空間はすぐそこだ。
汗なのか涙なのかわからないが、会場につけた安堵のあまり目頭が熱い。
「はい・・・・東京から来たもので、仕事終わりに。。。急いで。」
「え😯 おお・・・すごい。」
先ほどのスタッフTのスタッフさんが派遣スタッフに向かって
ス「もう大丈夫。後は来ないと思う。」
俺「ですよね〜wwww!!!!!」
ス「はいwwさすがにwww 楽しんできてくださいね。」
派遣スタッフ「それではこちらご案内しますね☺️」
このスタッフさん方のマニュアルに沿った対応と、人間味のある優しい一言が驚くほど染みた。俺は涙が止まらなかった。
暗転した会場内に4つ打ちが響く。
ちょうどP.T.A.のコーナーが始まる場面で自分は入場することができた。
迷子センターに連れられるように涙を拭いながら、スタッフのお姉さんに着いていく自分。
今日の座席は最天井の席。無論隣には人がいるが1席ずつ空間があった。
すでに温まっている会場の中で、自分はそれ以上に温まっていた自信がある。
有明二日間と変わらない動きを初っ端から160%の力でやり切る汗だくの遅刻者を、両隣の仲間の目にはどう映ったのだろうか・・・。お邪魔しました。
そして半分のライブを20000%の力で盛り上がり、盛り上げたつもり。
名古屋の温度感は異常。楽し過ぎた。いつものライブよりあっという間に感じた。(あたりめーだろが!!!)
名古屋初日はあっという間に終了。
そして…2日目はまさかのアリーナ最前…😰😰
ここについてはまたまとめます!
#退勤後チャレンジ
だなんて馬鹿げたことしてますけど…
シンプルにPerfumeに会いたい。その気持ちが…突き動かすんです。
Perfumeありがとう。名古屋もありがとう。